BB_nouriN’s blog

静岡県西部の山守一族

40秒で支度しな! 再確認だよ

熱海の土石流当日、崩落面の映像が上がってきた時に、私に見えたものを可視化しました。「誰にでもに解るように」と。これはT先生の教えです<m(__)m>

 

先に余談になりますが、危険を察知したら秒で動いてください。登山中に危険だと思った瞬間、その場所に留まった方がいいのか、逃げた方がいいのか、1か月も考えている余裕はありません。30秒で判断して決断してください。山で異常事態が起こった時、その30秒が生死を分けます。山はそういう場所です。

 

この内容は、私の最初の30秒です。説明するとこんなに長くなるのかと思いましたが。書かせていただきます。

 

最初に、崩落面の良い画像はないかなと思い、県公式のドローン映像を保存していたのを思い出して、スクショしました。今回は全てこれでいきます。

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私が初日に見たのも、ほぼこれに近いものでした。非常に分かり易い。情報がとりやすいということです。

 

この画像から解る事。

 

①山体は黒土。表層が茶土。

②W字の形状。水の流れが2本。

③かなり深くまでえぐれている。

④排水不十分に起因する崩落。

 

順を追って解説していきます。

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まずこの部分。〇が水が噴出している場所。範囲は水分量の多い所です。

噴出は誰にでも見えます。水分量は、黒色が濃いか薄いか。そういうところから判断できます。

噴出している部分には、多量の水が流れていた。黒土の色が濃いだけの部分には、少量の水が流れていた。ということです。

 

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次に、水が噴出している場所は水が流れていたと考えると、谷の底部です。黒土が山体だと考えますので、二本の水の流れに対して、Wの線が引けます。谷が2本並行してあったということです。

ついでに電柱を黄色で示しておきました。近くが長く、遠くは短い。こういうところから距離を把握します。

 

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これは、最初の30秒ではないですが、その後に判明した事も含めて、水の流れを引きました。正確に書くと見えづらくなるので、おおざっぱにしています。こう見てみると、やはり傾斜がすごいです。

水が噴出している場所を通るのが本線だと考えてください。

水の多い場所が水の通り道と合致します。

 

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次に、崩れずに残った部分を囲いました。

橙色で囲った部分。ここは山体を削って造成しています。表面が黒土で表層の茶土が無いことを考えると、少なくとも5メートル以上は削っている。

黄色は、以前に崩落して放置されて草が生えただけの場所。崩落した場所なので茶土ではなく黒土です。

 

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次に、赤色の範囲が盛り土。この視点から見える範囲ではこうです。右上の3F家の下も盛り土です。

 

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次に、今回崩落した部分。これが起点になって、周りの土がつられて崩落しています。

薄紫部分は下の部分が崩落して無くなったので、上に乗っていた部分が落ちた。とうことで別にしてみました。

 

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結果的に、最初に示した部分が崩落の要因となった事が確定的になります。

再度、黄緑色で上塗りしました。

 

紫色は、水が堰き止められた箇所。堰き止められるとどうなるか。黒色の水は土に溜まります。結果的に、水と土が重さに耐えられなくなり崩落します。重い部分が軽い部分から剥離して落ちるということです。

 

これは、めちゃくちゃ簡単な物理です。今回たまたま2カ所が主な起点となったわけですが、1カ所でも3か所でも同じ事です。重量が重くなれば落ちる。

 

剥離して落ちた部分は少なくても、下にある土を巻き込んで雪だるま式に増量していきます。土石流とはそういうものです。

 

専門家が1か月もかけて何を検証しているのかは分かりませんが、昨日、共同通信の航空写真を見て、現場で作業している方々の姿を確認しました。現場の安全の事を考え、現状を把握すると同時に、過去の状況を再度確認しておこうと思い、今回の再検証(説明)となりました。

 

沢を埋めてしまって水を堰き止めるという行為。これはもうやめましょう。絶対にです。

 

以上となります。最後までご覧いただき、ありがとうございました。<m(__)m>